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大奥 第10巻 raw / ネタバレ・内容まとめ
よしながふみ | 白泉社
ビューア
あらすじ
赤面疱瘡という絶望に、科学の光を照らそうとした人々がいた。小石川養生所に集った若き蘭方医・青沼と、奇才・平賀源内。彼らは田沼意次の庇護を受け、ついにその病の根源へと迫っていく。男たちが死に絶える世界を変えるべく、医学という名の武器を手に、権力という名の泥沼を這い上がる。これは単なる歴史改変ではない。誰にも看取られず散った先人たちの執念が、この国を根底から作り変えていくまでの凄絶なる記録である。 2013年10月刊。
「大奥 10巻 raw」「大奥 10巻 ネタバレ」向け。巻の温度感と位置づけを長めに書き、落ちはネタバレ折りたたみへ隔離します。
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ネタバレ(詳細)
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赤面疱瘡撲滅の希望は、無情な権力闘争の犠牲となった。青沼の解明した「蚊」を媒介とする病の正体は、やがてその功績を疎む者たちによって封じ込まれる。平賀源内の死、そして青沼の処刑という苛烈な結末は、田沼意次の失脚を早めるトリガーとなる。読者はここで、歴史を動かすのは純粋な情熱よりも、醜悪な政治的思惑であることを突きつけられるだろう。だが、青沼が遺した研究記録は闇に埋もれることはない。松平定信による寛政の改革という名の「古き悪習への回帰」が始まる中で、その知識は次世代の医者たちへと静かに受け継がれていく。志を抱いた者たちが次々と消え去っても、芽吹いた種は確実に土壌を変えていた。この巻は、個人の命など容易く踏み潰される絶対的な閉塞感の中で、それでも「知ること」を諦めなかった者の尊厳を、容赦のない筆致で描ききっている。
この作品について
大奥 第10巻は、シリーズの流れのなかでキャラと関係性が一段深まる位置の巻だ。単行本でまとめて読むとテンポと伏線が追いやすい。
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